第24回学術集会 内田賞・ベストイメージ賞
第24回学術集会 内田賞
「nanoparicle-eluting stents in porcine coronary arteries. JACC Cardiovasc Interv Volume 2, No.4 277-283 2009 April」
中野 覚(九州大学大学院医学研究院 循環器内科学)
この度は、第24回日本心臓血管内視鏡学会において、褒章 内田賞を拝受いたしました。本学会名誉理事長、本学会創設者である内田康美先生、理事長水野杏一先生、学術選考委員の先生方に心より御礼申し上げます。
現行の薬剤溶出ステントは晩期ステント内血栓症という頻度はきわめて低いものの一旦生ずると、心筋梗塞、心臓死といった重篤な副作用を有することが知られています。受賞の対象となりました論文はこれらの臨床的重篤な問題を解決すべくナノテクノロジーを基盤としたより新しいコンセプトの冠動脈ステントの開発という基礎研究であります。
今後は、さらに研究を進め、循環器疾患に対する新規治療の開発と発展に微力ではありますが携わっていけるようさらに努力をしていきたいと肝に銘じております。
末筆になりますが、本研究のご指導を賜りました、九州大学循環器内科教室の江頭先生、砂川先生、諸先輩方また、多くのスタッフの方々に深謝申し上げます。今後ともご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
第24回学術集会 ベストイメージ賞
「慢性完全閉塞病変に薬剤溶出性ステントを留置し、血管内視鏡を用いてステント内再狭窄に至る経年的変化を観察した一例」
杉山知代(東京医科歯科大学 循環器制御内科学)
このたび第24回日本心臓血管内視鏡学会のベストイメージ賞にご選考頂き、誠に光栄に存じます。
今回我々は「慢性完全閉塞病変に薬剤溶出性ステントを留置し、血管内視鏡を用いてステント内再狭窄に至る経年的変化を観察した一例」として、慢性完全閉塞病変に2種類の薬剤溶出性ステントを留置し、新生内膜の被覆の変化やステント内再狭窄に至るまでの変化を経年的に観察することができた一症例について報告させて頂きました。
本学では今まで血管内視鏡を用いて十分に観察できる症例も限られておりましたが、今回の受賞を励みに、今後も冠動脈を直接観察することのできる唯一のデバイスである血管内視鏡というイメージングモダリティーを生かして、冠動脈疾患の病態の解明に努めて参りたいと思います。 このたびはご選考頂きありがとうございました。
今後ともご指導ご鞭撻の程宜しくお願い申し上げます。