学会賞(褒賞内田賞・ベストイメージ賞)
内田賞について・応募要項について
褒賞内田賞の主旨や条件等・応募要項につきましては、こちらをご参照ください。⇒詳細ページへ
第37回学術集会 褒賞内田賞
「Identification of Optical Coherence Tomography‐Defined Coronary Plaque Erosion by Preprocedural Computed Tomography Angiography」
長嶺 竜宏(土浦協同病院)

この度は大変栄誉ある褒賞内田賞にご選出くださり、内田康美先生、選考委員の先生方に厚く御礼申し上げます。
本研究は非ST上昇型急性心筋梗塞患者の責任病変がRuptured Fibrous Cap (RFC)であるか、Intact Fibrous Cap (IFC)であるかを術前の冠動脈CTで予測できないかについて検討した研究です。冠動脈CTでlow-attenuation plaqueがないこと、napkin ring signがないこと、カルシウムスコアが0であること、冠動脈周囲脂肪減衰(FAI: Fat attenuation index)が低いことを因子とし、これらの因子が多くなるとIFCの可能性が高くなることが分かりました。
近年、虚血性心疾患の診断において、冠動脈CTがゲートキーパーとして重要な役割を果たしておりますが、急性冠症候群でのルーチンでの使用は推奨されておりません。しかし、リスクの低い患者での冠動脈CTの撮像は侵襲的な冠動脈造影やその他の検査実施率を低下させることが報告されております。また、急性冠症候群において責任病変がIFCであった場合、RFCと比較して予後がいいことが報告されていますが、責任病変のプラーク性状の評価には侵襲的検査(血管内イメージング)が必要でした。本研究では、冠動脈CTの所見により、急性冠症候群における責任病変のプラーク性状を評価できる可能性が示唆されました。冠動脈CTを行うことで、予後良好なIFCを責任病変にもつ患者を同定し、侵襲的検査やステント留置を回避できる可能性も考えられます。
最後に今回の受賞にあたり、指導を賜りました角田恒和先生、笹野哲郎教授、共同研究者の先生方に心から感謝申し上げます。
